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モノづくりで国際貢献を
人のため、会社のため、日本のため、世界のため
私には今、地雷除去を通じて実現したい夢が3つあります。
まずは、世界中から地雷をなくすこと。とはいえ、もっとも長く活動を続けているカンボジアを例にとっても、15年間で処理できた地雷の数は、600万個のうち約46万個。わずか数パーセントにしかすぎません。すべての除去が終わるまでには、あと30年以上かかるともいわれています。
しかも、カンボジアはいまでも、世界でもっとも多い毎年300人近くの被害者を出しているのです。私は“地雷ゼロ”への第一歩として、まずは地雷で命を落とす人や負傷者をできるだけ減らしていきたいと考えています。
2つ目は、前述した通り、地雷除去活動をふつうの事業として成り立たせること。地雷除去機を販売することで、日建は適正な利益をあげる。地雷原の人たちはその機械を使い、田んぼや畑をつくり、生計を立て、幸せに暮らしていく。そしてこれからは、農地だけでなく、道路や学校などのインフラを整えていくこともまた、考えていかなくてはならない課題です。
3つ目は、地雷除去活動を日本の国益にしていくこと。小さい話でいうなら、地雷除去を通じて、日本という国を世界の国々にアピールする。もっと大きな話でいえば、たとえば資源を持つ国々に技術を提供することで、日本に直接的な利益をもたらすことだってあるかもしれません。
これは、地雷除去活動だけに限った話ではないでしょう。世界の国々と、ビジネスや社会貢献を通じてWin—Winの関係を築く。それは、資源もなく国土も小さい私たち日本が、国際社会で存在感を示していくためのひとつの方法だと思います。
人のため、会社のため、日本のため、そして世界のため。
これからも私たちは、地雷除去を通じた“真の国際貢献”を問い続けていきます。