ニュース 2014年

アンゴラ共和国 国家地雷除去院(INAD)研修生受入

2014年6月30日

 アンゴラ共和国では、1961年からのアンゴラ独立戦争を経て、独立後も内線が続き、 大量の地雷が埋設され、その数は、1000万個以上と言われ、37万平方キロメートルが地雷によって汚染されています。
 2007年に全国18州を対象にアンゴラ共和国により行われた「地雷インパクト調査」によると、 全国で3,293箇所の地雷 埋設の危険性のある場所が特定され、 1,988のコミュニティ(全2万3504コミュニティの8%に相当)に住む約240万人が地雷埋設の影響を受けているとされ、 また、最も影響を受けている地域の地雷除去を行うためには、およそ15~20年を要すると報告されています。 こうした深刻な地雷埋設の状況を受け、アンゴラ政府は、 2002年7月に対人地雷全面禁止条約(オタワ条約)を批准(同条約への署名は1997年)、 2003年に地雷除去の実施機関である「国家地雷除去院(以下INAD)」を設立する等、 この分野の取り組みを強化しています。また、現在、「地雷除去 戦略2006-2011」に基づき、 インフラ整備等の復興・経済開発を加速させるための地雷除去活動における大規模な機械化を進めています。 この過程において、INADはこれらの機械を使用・維持管理できる人材を早急に育成する必要性を強く認識し、 人材育成センターの設立等を計画し、実行に移しています。

 このような状況下において、弊社では整備工場の建設、および32台の地雷除去機の納入を実施し、 「技術供与」「人材育成」にも注力しています。2014年5月より、 アンゴラの技術者を弊社の本社工場(山梨県南アルプス市)に招聘し、約1ヶ月の研修を行っていました。 今回の研修では、マランジ、ベンゲラ、ビエ、 ベンゴの4つの州から計10名の訓練生に対し、 対人地雷除去機や整備機材を取り扱うトレーニングを実施しており、 各機材の説明使い方・メンテナンスなどの理論的なものから、部材の加工、 機器の分解・メンテナンス・組立など実技トレーニングまで指導しています。今後も、 地雷原の「復興」を目指して、継続的な対人地雷除去機の開発・納入および「人材育成」に取り組む所存です。

トレーニングの様子(座学)

トレーニングの様子(溶接)

地雷機による現場トレーニング

県庁訪問

中学生との記念撮影

地雷についての語り合い

サッカー観戦

社員とのバーベキュー

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